積み重ねが活きるキャリアパス
ITエンジニア系の中でも比較的地味で大変な仕事といわれるインフラエンジニアですが、その後もIT業界で生きていきたいという人にとっての確固としたキャリアパスになるという意味でも魅力ある分野です。ではインフラエンジニアとしての経験は、今後IT業界でステップアップしていくにあたってどのようにプラスとなるのでしょうか。
高い専門性でITの土台を支える
インフラエンジニアは様々なIT機器などのハード面に関する知識と技術がないと成り立ちません。また、実際に重たい機器を取り扱う体力が必要な業務も伴います。しかし全てのシステムの基盤となる部分を構築していくという過程を実際に経験しながら理解を深めていく事ができるというのは、その後IT職としてやっていくにあたり強い武器になる事は間違いありません。特に、体力のある若いうちにインフラエンジニアとしてのキャリアを積み上げておくという事は、後にシステム全体を監督する立場になった時、かなりのアドバンテージになる場合が少なくありません。
インフラエンジニアからITコンサルタントへ
ITコンサルタントとして仕事をするには、ひとつのプロジェクトを企画としてまとめ、顧客の要望を形にすべく全体を動かしていかなければなりません。そのためITコンサルタントは高いリーダーシップと理論的な思考力に加えて、システムの土台となるサーバやネットワーク、セキュリティ、データベースに関する幅広い知識とスキルも要求されます。企業が望む通りのITインフラを構築するには、コスト面などの経営戦略はもちろん現場レベルの知識と経験がしっかりと基礎にあった方がより現実的で説得力のある提案をしていく事ができるので、インフラエンジニアからのキャリアアップとしてITコンサルタントになるというのはとても理想的なコースともいえるでしょう。
ITアーキテクトとしての道も選べる
ITアーキテクトは、ITコンサルタントの仕事とも重なる部分がありながら似て非なる業種です。プロジェクトリーダーとしての要素が強いITコンサルタントは、経営戦略的な部分も含めて全体を指揮していきますが、ITアーキテクトは設計、開発から実装に至るまでの部分により照準を絞り全体を引っ張っていくので、ITインフラに関する深い専門性が必須条件になります。ですから、インフラエンジニアとして積み上げた現場経験は、システムの土台部分を担うITアーキテクトとしてのキャリアパスとしても非常に有効なものになるでしょう。ITアーキテクトは、ITコンサルタント同様に技術面のみならず高いコミュニケーションスキルや思考力も求められるので、常に向上心を持って最新の情報や技術に触れ続けていく努力も重要になるでしょう。
